「ポケモンGO」という任天堂の敗北。というニュースに対するコメント
ニュースの要約
ソース元
「ポケモンGO」という任天堂の敗北。(中嶋よしふみ) - 個人 - Yahoo!ニュース
ポケモンGOで任天堂は儲からない?
このニュースの内容をまとめると、
●ポケモンGOは米ナイアンティック社が開発・配信を行っている、
任天堂はナイアンティック社にポケモンのライセンス提供している
「ポケモン株式会社」の株を一部(32%)保有する株主という立場に過ぎない、
よって業績に与える影響は限定的、との公式見解を任天堂が発表。
ポケモンGOプラスの売上もすでに公表した業績予想に織り込み済み。
●任天堂にとってスマホというプラットフォームは主戦場ではないということ。
スマホでゲームを作ればグーグルとアップルが市場を支配する状況では、
1ゲーム会社という位置づけになってしまう。
●任天堂の立場としては、ハードを開発して、そのハードを中心とした市場を作り続けたい。
しかし、「ポケモンGO」は、GPS位置情報を駆使したスマホでしか実現できないゲーム構想であったため、
ライセンス提供という形で開発を認めたのであろう。
スマホではなくAndroidベースの自社製ゲーム機の開発はどうか?といった議論も
社内などでなされたのではないかと想像できる。
●今後、スマホ向けタイトルを続々リリースするときが来るのであれば、
それは任天堂のゲーム機が売れなくなり、ハード販売をやめ、
プラットフォーマーから一ソフトメーカーへと
ビジネスの方向転換をした時であろう。
●今後、位置情報ゲームが多数リリースされ大ヒットしても、
それによって任天堂は1円も利益を得ることが出来ない。
ポケモンGOはスマホへの任天堂の敗北宣言?
●スマホというプラットフォームが、
インターネットに接続し、端末が高性能化し、さまざまなアプリが提供されることによって、
あらゆる情報を取り込み、ゲーム業界もすでに一部が飲み込まれているということが、
ポケモンGOの大ヒットによって示された。
●つまり、ポケモンGOは任天堂にとって成功であると同時にスマホへの敗北でもあると言える。
●自社のコア事業であるゲーム事業への寄与がほぼ見込めないので、任天堂が広告事業を大々的に手掛ける事は考えにくい。
●今後新たな位置情報のゲームが次々大ヒットすると予測する人はグーグルかアップルの株を買えば良い。
となっています。
まとめはここまで。
コメントはここから。
ポケモンGOで任天堂も広告事業を手掛けるようになる?
任天堂はあくまでプラットフォーマー(ハードを提供して、ソフトメーカーを支配下に置く)の立場を
貫きたいという意見にはなるほどと思いました。
今回のこの記事はとても参考になります。
独自プラットフォームといっても、世の中の流れがAndroidベースの機器開発(アップル以外)となっているので、
スマホが形を変えたとみられる範疇以外でのハードの開発は、とてつもない発想と並大抵ではない努力が
必要となってくるでしょう。
株主に対しては、「ポケモンGO」は、今後発表するハードの販売促進のための一戦略である、
と公式に発言しているようですが、Googleや、Appleのような立場を狙っているのかというと、
それは難しいと任天堂自身も考えているような気がします。
筆者の個人的な意見としては、ポケモンGOのシンプルすぎるゲームのつくりから考えて、
公式に認めてはいないものの、任天堂も広告事業を手掛ける流れにならざるを得ないかもしれません。