再び到来するか、マンションから戸建ての時代というニュースに対するコメント
ニュースの要約
ソース元
再び到来するか、マンションから戸建ての時代 --- 岡本 裕明 (アゴラ) - Yahoo!ニュース
このニュースの内容をまとめると、
●記事の著者が子供の頃、友達は皆、戸建てに住んでいた。
●著者は20代半ばに分譲マンションを購入したが、
間取りの応用がほとんど効かないなどで、不動産の購入を後悔している。
●浦安郊外に行ったところ、巨大マンション群があり、バスには子供と若いファミリーが多く乗っていた。
街を歩いている人が少ないのが目につく。
●マンションは減価はするが価値が上がりにくいことから、
著者は、個人向け不動産融資であれば、戸建て重視を勧めると言っている。
多くのファミリー層が買っている浦安のような郊外型集合住宅は100%下がると言い切っている。
マンションは土地部分の比率が少なく、減価するが土地の価値が上がっても
マンション価格に反映されることはまずないからだ。
●戸建てであれば仮に25年ローンを付けた場合、上物は22年程度で価値がなくなるが、
土地は全部価値が残る。
都心部では土地代が建物代の3倍程度になっていることもあり、
年月が経過すれば、不動産の担保価値ははるかに高くなる場合がある。
●個人が進めるアパート経営については厳しくなると言っている。
相続税対策との掛け声で、業者主導でアパートが建ちすぎている状況の中、
入居者の潜在需要が供給とマッチしない状態となっている。
新築に比べ、年月が経過すると陳腐化して市場に勝てない状況となってしまう。
不動産市場健全化を考えれば、供給を少なくしなければならないはずだ。
●著者の考えでは、日本の不動産は一部の商業物件を除き、長期的には明るくないと言っている。
となっています。
まとめはここまで。
コメントはここから。
マンションは、長期的に見れば、価値が上がりにくいというのは、
そのとおりでしょう。
不動産の投資という観点から考えると、戸建て住宅を買うというのは、
個人的にも、一番確実かもしれません。
著者の考えは、土地の価格・価値が上がるという前提で述べられています。
これを仙台市の不動産という観点で考えてみましょう。
例えば、仙台市宮城野区の仙石線沿線徒歩圏内にある小鶴新田のマンションなどは、
震災前の新築時の販売価格よりも高値で売れたというケースもあったようです。
しかし、これは、一部の事例であり、今後の見通しであれば、
記事の著者が言うように、マンションは築年数が経過すれば、
当然ながら減価が起き、建物の価格は下がっていくでしょう。
人が住むという観点から考えても、年数の差異はあるものの、建物は老朽化するのは
間違いないので、リフォームや修繕の必要性は出てくるでしょう。
対して、戸建ては、不動産としては、建物の老朽化はマンションと同様で、
土地の価値が現在よりも将来の方が高ければ、価値が上がる可能性がある、
ということなのです。
それは、日本全体が抱えている少子高齢化と空き家問題などが待ち受けているので、
ただ単純に土地の価値が上がるとは言いづらいからです。
仙台市で言えば、地下鉄東西線や、地下鉄南北線の徒歩圏内の不動産であっても、
需要、つまり、空き家や、空き家を解体して残った土地の供給が過多になれば、
一概に土地の価値が上がるとは断定できないことでしょう。
安全性と可能性を考えるのであれば、仙台市が推し進めるコンパクトシティの範囲に
不動産を求める方が良いのかもしれません。
人が集まり、不動産の価値が上がる可能性は、宮城県や、東北の他のエリアに比べれば、
一番高いからです。